目次(もくじ)
- 1 お盆に飛騨高山を選んだ理由とは?人気観光地の中でも混雑を避けやすい穴場エリア
- 2 首都圏から渋滞ゼロで行ける!知られざるアクセスルートと移動時間の実例紹介
- 3 高山市内で出会った“絶景”ベスト3!写真映え確実なスポットを厳選
- 4 地元民おすすめ!観光客が少ない静かな秘湯で心と身体を癒す
- 5 実際に泊まってよかった宿を公開|価格・雰囲気・サービスのバランスで選ぶコツ
- 6 飛騨高山グルメ旅:朴葉味噌、飛騨牛、地酒…外せない名物とその店選びのポイント
- 7 昼と夜で表情が変わる古い町並みの楽しみ方|夜のライトアップ情報も
- 8 飛騨の里や高山陣屋など歴史を感じるスポットでタイムスリップ気分に
- 9 「飛騨古川」へのちょい足し旅もおすすめ!映画ロケ地を巡る半日コース
- 10 実際にかかった費用を公開!お盆時期でもコスパよく楽しむ旅の予算感
- 11 次回行くならここ!時間が足りなかったスポットとリピートを決めた理由
- 12 まとめ
お盆に飛騨高山を選んだ理由とは?人気観光地の中でも混雑を避けやすい穴場エリア
お盆休みといえば、全国の観光地が大混雑する時期。帰省ラッシュや行楽地の混雑が予想されるなか、なるべくストレスなく楽しめる場所を探していたところ、目に留まったのが「飛騨高山」でした。高山と聞くと、歴史ある町並みや自然が豊かな印象はあったものの、正直なところ観光の第一候補ではありませんでした。しかし調べてみると、意外にもお盆シーズンに比較的混雑を回避できる要素が多く、今回の旅先として選んだ決め手となりました。
ひとつは、飛騨高山の観光が分散型であること。中心部の「古い町並み」は確かに人気スポットですが、それ以外にも高山市内には「飛騨の里」や「高山陣屋」、少し離れた「飛騨古川」など複数の見どころが存在しており、観光客が一点に集中しにくい特徴があります。また、東京や名古屋などの大都市圏からやや離れているため、気軽な日帰り圏から外れていることも、混雑を避けられる要因のひとつです。
さらに、飛騨高山の観光には「静かにゆったりと楽しむ」という性質が強く、旅行者の層も比較的落ち着いた年齢層が中心です。騒がしい大型テーマパークや海水浴場のような喧騒とは無縁で、旅そのものをゆっくり味わえるのも魅力でした。
今回の旅では、混雑を避けつつも観光の満足度が非常に高かったため、「人混みが苦手だけどお盆にどこか行きたい」と考えている方に、飛騨高山は心からおすすめできる旅先です。
首都圏から渋滞ゼロで行ける!知られざるアクセスルートと移動時間の実例紹介
お盆の旅行で一番不安なのが「移動の渋滞」ではないでしょうか。今回はそれを避けるため、あえて王道ルートではないアクセス方法を選び、見事に渋滞ゼロで飛騨高山に到着できました。ここでは実際に利用したルートと、移動にかかった時間、メリット・デメリットを正直にご紹介します。
私たちが出発したのは東京都内。通常、高山に行く場合は名古屋を経由して高山本線に乗り換えるパターンが一般的ですが、今回はあえて「長野県松本市」を経由して、高山へ入るルートを選択しました。中央道を使って八王子から松本へ向かい、そこから国道158号線(野麦街道)を通って高山入りするルートです。このルートの最大の利点は、中央道はお盆の渋滞が比較的少ないことと、松本以降の山道区間では他の車がほとんどいなかったことです。
都内から松本までの所要時間はおよそ3時間弱、松本から高山までは山道をゆっくり走っても2時間程度でした。合計で約5時間というのは、交通集中期としてはかなり優秀な移動時間です。
注意点としては、松本から高山にかけての区間は山道でカーブも多く、運転に自信のない方には少しハードルが高いかもしれません。ただ、景色がとにかく美しく、途中には上高地や乗鞍といった観光地もあり、途中休憩も楽しみながら行けるのはこのルートの大きな魅力です。
渋滞を回避しながらも、道中も旅の一部としてしっかり満喫できるこのルートは、時間に余裕を持って移動できる方にはぜひ試していただきたい裏ルートです。
高山市内で出会った“絶景”ベスト3!写真映え確実なスポットを厳選
飛騨高山といえば、古き良き町並みと山あいの自然が魅力。実際に現地を訪れてみて、カメラを構えずにはいられなかった絶景スポットを3つご紹介します。いずれもアクセスしやすく、観光の合間に立ち寄れる場所ばかり。SNS映えも抜群で、旅の記録にぴったりです。
まず最初に訪れたのが「中橋(なかばし)」。高山の中心を流れる宮川にかかる真っ赤な橋で、春は桜、夏は青葉、秋は紅葉、冬は雪景色と、どの季節もフォトジェニック。お盆の時期は川沿いの緑が濃く、橋とのコントラストが美しく、夕暮れ時には川面に映る光が幻想的な雰囲気を醸し出していました。早朝や夜など、人が少ない時間帯に撮影するのがおすすめです。
次に紹介したいのが、「飛騨の里」。昔の合掌造りの民家を移築・保存した野外博物館で、まるでタイムスリップしたかのような空間が広がります。茅葺屋根と緑の田畑、山々に囲まれた風景は、自然と人の暮らしが溶け合ったようなやさしさに包まれ、特に晴れた日の午前中は絶好の撮影タイムでした。ここでは、写真だけでなく、実際に家の中に入って昔の生活道具を体験することもできます。
最後は少し足を伸ばして訪れた「飛騨高山スカイパーク展望台」。市街地を一望できる高台にあり、運がよければ雲海も見られるスポットです。ドライブで気軽に行ける場所で、駐車場も整備されているので安心。夜には星空も楽しめると評判ですが、昼間の眺望も圧巻でした。高山市が持つ独特のスケール感を感じることができる場所として、とても印象に残りました。
観光地というと人が多くて風景どころではないと思いがちですが、飛騨高山ではゆったりと絶景に浸る時間がしっかり確保できました。これだけでも訪れる価値は十分あります。
地元民おすすめ!観光客が少ない静かな秘湯で心と身体を癒す
飛騨高山周辺には、多くの温泉地が点在しています。下呂温泉や奥飛騨温泉郷など、全国的にも有名な場所があるなか、今回の旅で私たちが目指したのは、できるだけ「静かで落ち着いた秘湯」。そんな中で出会ったのが、「新平湯温泉」でした。
新平湯温泉は、奥飛騨温泉郷の一角にありながら、平湯温泉や福地温泉ほど観光客が多くなく、知る人ぞ知る温泉地といった趣きがあります。温泉街というよりも、宿の敷地内に温泉があるスタイルの旅館が中心で、まさに“静けさ”を堪能するにはうってつけの場所でした。
宿に到着してすぐに案内された露天風呂は、まわりを緑に囲まれ、小鳥のさえずりと風の音しか聞こえない、まさに自然との一体感を味わえる癒しの空間。泉質は無色透明の単純温泉で、身体にやさしく、長湯しても疲れにくいのが特徴です。夕方の少し涼しい風が吹く中、ぬるめのお湯にゆっくり浸かりながら山々を眺めていると、日常のストレスが本当に溶けていくような感覚になりました。
さらに感動したのが、旅館のご主人がすすめてくれた“地元客専用の共同浴場”。観光パンフレットには載っていないような場所で、地元の方々に愛されている小さな湯処。そこでは、まるで親戚の家にお邪魔したかのようなあたたかい雰囲気に触れることができ、旅に深みが加わりました。
温泉旅の魅力は、名湯に入ることだけでなく、その土地の空気や人に触れることだと改めて実感。飛騨高山に訪れるなら、ぜひ少し足を延ばして新平湯温泉のような静かな秘湯を体験してみてください。
実際に泊まってよかった宿を公開|価格・雰囲気・サービスのバランスで選ぶコツ
今回の飛騨高山旅行で宿泊したのは、「本陣平野屋 花兆庵(かちょうあん)」という和の風情漂う旅館です。高山駅から徒歩圏内、古い町並みにもすぐアクセスできる好立地でありながら、館内はまるで静寂の別世界。結論から言うと、この宿は価格・雰囲気・サービスすべてにおいて非常に満足度の高い宿泊体験を提供してくれました。
まず、部屋の雰囲気が素晴らしい。純和風のしつらえで、畳の香りが心地よく、窓からは高山の町並みや山々の風景を一望できました。館内は手入れが行き届いており、細部まで清潔感がありました。お盆の繁忙期にもかかわらず、館内は騒がしさとは無縁で、静かに落ち着いて過ごせたのが印象的です。
サービス面では、チェックイン時のおもてなしから食事の配膳、布団の準備、チェックアウト時の挨拶まで、一貫してスタッフの対応が丁寧で親身。特に印象に残っているのが、食事の時間帯に合わせて一品一品の温度やタイミングを調整して提供してくれた点です。食材も地元産のものにこだわっており、飛騨牛のすき焼きはとろけるような旨味で、思わずため息が出るほどでした。
価格は1泊2食付きで1人あたり2万円台後半と、お盆シーズンとしては決して安くはない設定ですが、その金額以上の価値を感じました。むしろ、このクオリティでこの価格なら「コスパが良い」とさえ思えます。
宿を選ぶ際のコツとしては、「立地が良くて観光しやすいこと」「料理の口コミが高評価であること」「スタッフの対応に定評があること」の3点を重視すると、今回のように満足度の高い滞在がしやすくなります。大手予約サイトの評価だけでなく、ブログやSNSの体験談など、複数の視点から比較検討するのがポイントです。
旅の思い出を彩るのは、観光地だけでなく“宿そのものの魅力”だと改めて実感できた滞在でした。
飛騨高山グルメ旅:朴葉味噌、飛騨牛、地酒…外せない名物とその店選びのポイント
飛騨高山は食の宝庫。なかでも「飛騨牛」と「朴葉味噌」は、外せないご当地グルメです。今回の旅では、定番から少しディープな地元料理まで幅広く楽しむことができ、味の面でも大満足の旅になりました。
まず紹介したいのは、老舗の「丸明(まるあき)」という飛騨牛専門店。飛騨牛はその霜降りの美しさと、口に入れた瞬間にとろける脂の甘さが特徴ですが、丸明ではA5ランクの肉を比較的リーズナブルに味わうことができます。私たちはランチで訪れ、飛騨牛ステーキ膳を注文。炭火で丁寧に焼かれた肉はジューシーで香ばしく、口いっぱいに旨味が広がりました。
次に訪れたのが、「こって牛」という食べ歩きグルメの名店。高山の古い町並みにある小さな店で、飛騨牛のにぎり寿司を気軽に楽しめます。炙りたての肉がご飯の上に乗った握りは1貫300円ほどで、観光の合間にさっと味わえるのが魅力。観光地価格とはいえ、そのクオリティは十分に価値があります。
そして忘れてはいけないのが、「朴葉味噌」。地元の味噌にネギやキノコを加え、朴の葉の上で香ばしく焼いて食べる郷土料理で、旅館の朝食などでも提供されることが多いです。私は「味の与平(あじのよへい)」という地元定食屋でいただきましたが、味噌の深い旨味と焦げた香ばしさが食欲をそそり、ご飯が止まりませんでした。
最後に紹介したいのが、高山の地酒。市内にはいくつかの酒蔵があり、「舩坂酒造店」の試飲体験では、甘口から辛口までさまざまな日本酒を飲み比べできます。特に夏季限定の“冷やおろし”は、暑さを和らげてくれるすっきりとした飲み口で、旅の締めくくりにぴったりでした。
店選びのポイントとしては、観光地の中心部ではなく、少し外れた場所にある店を狙うと、比較的空いていて地元の人も通う“本当においしい”店に出会える確率が高まります。口コミやレビューだけでなく、実際に現地で出会った人の声に耳を傾けるのもおすすめです。
昼と夜で表情が変わる古い町並みの楽しみ方|夜のライトアップ情報も
飛騨高山の代表的な観光地といえば「古い町並み」。江戸時代からの町家や商家が連なるエリアで、昼間は観光客で賑わう一方、夜になると一変して静寂に包まれ、幻想的な雰囲気を醸し出します。今回は、昼と夜それぞれの楽しみ方を体験して、その魅力の違いに驚かされました。
日中は、やはり多くの観光客が訪れる時間帯。伝統工芸品を扱う土産物店や、和菓子、飛騨牛串焼きの店が軒を連ねており、まさに「目にもお腹にも楽しい」散策ができます。町家の木格子のデザインや、のれんの揺れる風景、酒蔵の杉玉など、日本の情緒が凝縮された空間に浸れます。中でも「日下部民藝館」では、建築美や家具、民藝品をじっくり鑑賞でき、日本の暮らしの美しさを改めて感じることができました。
しかし本当に感動したのは、夜の「古い町並み」。18時を過ぎると店が徐々に閉まり、人通りがぐっと減ります。その結果、まるで映画のセットのように、静かで幻想的な雰囲気が広がります。街灯は控えめで、建物の格子から漏れる暖かい光が石畳に落ち、まるで過去の時代に迷い込んだかのような錯覚すら覚えるほど。カメラを持つ手が止まりませんでした。
夏のお盆期間中は、「高山陣屋」や「中橋」周辺で夜間ライトアップが行われており、これがまた素晴らしい演出になっています。水辺に映る光や、和傘のディスプレイなど、観光客が減った時間帯だからこそ味わえる贅沢な景色があります。地元の人に話を聞いたところ、「夜の高山を歩かずに帰るのはもったいない」とまで言われるほど、夜の散策は密かな人気なのだそうです。
昼のにぎわいも楽しいですが、夜の静けさと美しさは、それ以上に心に残る体験でした。次に訪れるときも、絶対に一泊して夜の町並みをもう一度歩きたいと思います。
飛騨の里や高山陣屋など歴史を感じるスポットでタイムスリップ気分に
飛騨高山の魅力の一つは、街全体に「時間の層」が積み重なっているかのような空気感があることです。その中でも、特に歴史と文化を体感できるスポットとしておすすめなのが「飛騨の里」と「高山陣屋」。それぞれ異なる角度から、飛騨地方の過去をじっくり味わうことができました。
まず「飛騨の里」は、市街地から車で10分ほどの場所にある野外博物館で、茅葺き屋根の古民家を移築・保存しています。敷地内には大小さまざまな民家が点在しており、昔の生活道具や職人の技がそのまま残されています。私は夏の青空の下で訪れましたが、緑の田畑や小川が風に揺れていて、まるで数百年前の農村に入り込んだような感覚に。館内には実際に動かせる水車や機織り機があり、子ども連れでも楽しめる工夫がされていました。
一方で「高山陣屋」は、江戸時代に幕府の直轄地(天領)として置かれていた役所で、全国でも現存する唯一の陣屋建築です。中に入ると、役人の執務室、取調室、牢屋、そして年貢を収納していた蔵などがそのまま保存されており、実際に歩いて回ることで当時の政治や社会の仕組みを肌で感じることができます。ガイドツアーも行われており、細かい解説を聞きながら歩くと、「単なる建物」ではなく「物語のある場所」として深く印象に残りました。
どちらも観光地というよりは“学びと体験”を重視した施設でありながら、展示が丁寧でわかりやすく、歴史に詳しくない人でも楽しめるよう工夫されています。私は特に、当時の人々の生活がそのまま感じられる民具や家の構造に強く惹かれました。現代の便利さと引き換えに失った「時間の流れ方」を、ここではゆっくりと取り戻すことができます。
飛騨高山を訪れたら、ぜひこうした“時間の止まった空間”にも足を運んでみてください。目には見えない何かを、きっと感じられるはずです。
「飛騨古川」へのちょい足し旅もおすすめ!映画ロケ地を巡る半日コース
高山市内を一通り楽しんだ後、時間に余裕があればぜひ足を延ばしてほしいのが「飛騨古川」。高山から電車や車でわずか30分程度で到着できるこの小さな町は、映画『君の名は。』の舞台モデルになったことでも話題となり、独自の魅力を持っています。古川の良さは「ちょうどいい」規模感。観光地として整備されすぎておらず、地元の暮らしと風情がほどよく混ざり合っていて、歩くだけでも心が安らぎます。
まず訪れたのは「白壁土蔵街」。瀬戸川沿いに白壁の土蔵が立ち並び、川には数百匹の色鮮やかな鯉が泳いでいます。この風景こそが、映画『君の名は。』で印象的に描かれたシーンのモチーフになった場所。実際に現地を訪れると、映画の中の空気がそのまま流れているかのようで、感慨深いものがありました。
続いて「飛騨古川駅」へ。こちらも同映画のモデルとなっており、ファンの間では“聖地”として知られています。駅舎自体は小さなローカル駅ですが、その素朴さと静けさが映画の世界観にぴったり。駅前には記念のパネルや、来訪者がメッセージを残せるノートも設置されており、全国からの“巡礼者”の温かい言葉に触れることができました。
また、飛騨古川には「三嶋和ろうそく店」や「飛騨古川まつり会館」など、地元の伝統や文化を学べる施設もあります。和ろうそくの手作り体験は予約不要で、30分程度で完成するので、観光の合間にぴったり。自分で作ったろうそくは、旅の記念にもなります。
飲食店も少なめではありますが、古民家カフェや地元のそば屋など、味と雰囲気にこだわった店がいくつかあり、ランチや休憩にも困りません。私は「今藤」というそば屋で十割そばをいただきましたが、のど越しと香りが抜群で、飛騨の水の美味しさを実感できる一杯でした。
飛騨高山から日帰りでも十分に楽しめる飛騨古川は、メイン観光地の“ちょい足し”として最適。半日あれば町の主要スポットをゆったり見て回れるため、移動疲れもなく、心の余白が生まれるような時間を過ごせます。
実際にかかった費用を公開!お盆時期でもコスパよく楽しむ旅の予算感
お盆休みに旅行すると、どうしても気になるのが「費用」。飛騨高山のような人気観光地だと、シーズン価格で高くつくのでは?と不安になる方も多いかもしれません。そこで、今回の旅で実際にかかった費用を項目ごとに公開し、コストを抑えるポイントについてもご紹介します。
まずは交通費。私たちは東京都内から車で向かい、中央道→松本→国道158号というルートを選びました。高速料金は片道約5,000円、ガソリン代を含めて往復でおおよそ15,000円程度。ETC割引などを活用すれば、もう少し抑えられる余地があります。渋滞を避けたこともあり、時間的なロスやストレスも最小限でした。
宿泊費は、1泊2食付きで1人あたり28,000円の旅館に宿泊。お盆価格ではありますが、料理やサービスの質を考えれば十分に納得のいく内容でした。ちなみに、高山には素泊まりのビジネスホテルやゲストハウスも多く、価格帯は1泊5,000円〜30,000円以上と幅広く、自分の旅スタイルに合わせて選べるのも魅力です。
食費については、昼食・軽食・夜の居酒屋やカフェなどを含めて、1日あたり約3,000円〜4,000円程度。飛騨牛や郷土料理を食べても、この範囲に収まるのは、観光地としてはかなり良心的だと感じました。観光地価格の印象を持たれがちですが、地元の人が通うような店を選べば、味もコスパも良好です。
観光施設の入場料は、飛騨の里(大人700円)、高山陣屋(大人440円)など全体的に安価で、無料で楽しめるスポットも多数あります。お土産代を含めても、1人あたりの旅費総額は約50,000円〜55,000円程度。2泊3日でこの内容なら、満足度はかなり高いと言えます。
旅行の満足度は、必ずしもお金のかけ方に比例するものではありません。情報収集と少しの工夫で、お盆のピーク時でもコスパ良く充実した旅が実現できます。
次回行くならここ!時間が足りなかったスポットとリピートを決めた理由
飛騨高山の旅は、大満足の連続でしたが、限られた滞在時間ではすべてを回り切ることはできませんでした。逆に言えば、「まだ見ぬ魅力が残っている」と実感できたことが、次回の再訪を強く後押しする理由にもなりました。ここでは、今回行けなかったものの、現地で知って「次回は必ず」と決めたスポットをいくつかご紹介します。
まず筆頭に挙げたいのが「乗鞍スカイライン」。飛騨高山から車で1時間ほどの距離にあるこの道は、日本一標高の高い自動車道として知られ、標高2,700mの雲上ドライブが楽しめます。訪れた宿のご主人から「天気が良ければ北アルプスの稜線が一望できる」と聞き、かなり心惹かれたのですが、今回はあいにくの天候と時間不足で断念しました。次回は快晴の日に朝早く出発して、ドライブと展望をセットで楽しみたいと考えています。
次に、「高山市図書館 かんかこかん」も気になった施設のひとつ。単なる図書館ではなく、地元の資料や郷土の歴史を深掘りできる文化拠点であり、建築も非常におしゃれで落ち着ける空間とのこと。旅先で図書館?と思われるかもしれませんが、地域に根差した知の宝庫として、静かに過ごす時間を求める大人の旅にはぴったりの場所です。
また、飛騨高山周辺には「新穂高ロープウェイ」もあります。2階建てのゴンドラで標高2,000m近くまで一気に上がれるこのロープウェイでは、山頂から雄大な北アルプスを一望できるそうで、展望台や足湯なども整備されています。観光時間に余裕がなかったため今回は見送りましたが、次回のメインスポット候補として真っ先にリスト入りしています。
そして最後に、訪問を心残りにしているのが「地元の朝市」。高山では「宮川朝市」と「陣屋前朝市」の2つが毎朝開かれており、地元の農産物や民芸品、手作りの味噌や漬物などが並びます。早朝から営業しているにもかかわらず、寝坊して間に合わなかったのが悔やまれるところ。観光客向けではなく、地元の生活に根差した雰囲気が味わえる場所として、ぜひ次回はじっくり見て回りたいと思っています。
旅の終わりに「もう一度来たい」と思える場所に出会えるのは、非常に幸せなことです。飛騨高山には、まだまだ掘り起こせていない魅力が詰まっています。次回はもっと長く滞在し、今回行けなかった場所をじっくり巡る、そんな再訪の楽しみがすでに広がっています。
まとめ
今回の飛騨高山お盆旅は、予想を超える満足度の高さでした。混雑を避けたアクセスルートの工夫、静かな秘湯や絶景スポット、心温まる宿泊体験、そして歴史や文化を感じる街歩きまで、すべてがバランスよく組み合わさった旅となりました。特に印象的だったのは、観光地でありながらも「人の暮らし」と「昔の時間」が今なお息づいているという点。どこか懐かしく、居心地の良い空気が流れるこの場所には、観光以上の価値があると感じました。
また、費用面でも意外なほどコスパが良く、豪華すぎず、質の高い体験を重ねることができたことも、再訪を決めた大きな要因です。お盆というハイシーズンにもかかわらず、混雑に疲れることもなく、旅を“味わい尽くす”ことができたのは、飛騨高山ならではの魅力だと断言できます。
これからお盆休みに旅行を考えている方にとって、「飛騨高山」という選択肢は、喧騒から離れて心の栄養をチャージする理想の場所になるはずです。旅の計画段階から、ぜひこの記事の体験を参考にして、自分なりの最高の飛騨旅を描いてみてください。