目次(もくじ)
- 1 到着から始まる非日常、バリ島ヌサドゥアで迎える心解ける朝
- 2 空港からリゾートへ、隠れ家ホテル「ザ・ムリア」へのラグジュアリーな道のり
- 3 目の前に広がるプライベートビーチ、静けさに包まれる特別な午後
- 4 スパと海風の贅沢コラボ、心と身体を整える極上リトリート体験
- 5 ヌサドゥアの夕暮れに染まる海、旅好き女子が見た感動のサンセット
- 6 ローカルグルメを五感で楽しむ、夜のワルン巡りとシーフードの誘惑
- 7 翌朝はビーチヨガでリフレッシュ、波音とともに迎える自分時間
- 8 秘密のフォトスポットへ、インスタ映え間違いなしの穴場ビーチ散歩
- 9 最後の夜に味わう、リゾートダイニング「ケ・カユ・ワル」での感動ディナー
- 10 振り返る48時間、心が軽くなる旅の終わりに感じたものとは
- 11 まとめ
到着から始まる非日常、バリ島ヌサドゥアで迎える心解ける朝
南国の風が優しく頬をなでる朝、バリ島の空気に包まれた瞬間から、日常との距離は一気に遠のいていきます。デンパサール国際空港に降り立つと、どこか異国情緒漂う香りと、穏やかでゆったりとした空気感に包まれ、身体の緊張がじんわりと解けていくのを感じました。そこから車で約30分、ヌサドゥアの高級リゾートエリアへと向かいます。移動の途中、窓の外にはヤシの木が揺れ、バリらしい寺院の装飾が見え隠れし、すでに旅のテンションは最高潮に。
ヌサドゥアの魅力は、観光地でありながらも喧騒からは離れている点にあります。ここには大人のための静かな時間が流れていて、海の音や鳥のさえずりがBGMになる朝の贅沢さは、言葉にできないほど。宿泊するホテルに到着し、バルコニーから広がる青い海を見た瞬間、心の中で「来てよかった」と自然に口にしていました。ベッドに腰掛けてしばらく、何もせずに風を感じるだけの時間は、忙しい毎日を生きる自分へのご褒美です。
ヌサドゥアの朝は早く、リゾートに泊まるゲストたちはみな静かに1日を始めます。ビーチをゆっくりと歩く人、プールサイドで読書を楽しむ人。そんな光景が心をほどき、「今ここにいること」の尊さを実感させてくれます。バリ島に来て最初の朝は、まるで自分がこの場所に溶け込んでいくような感覚に包まれる、癒しの始まりでした。
空港からリゾートへ、隠れ家ホテル「ザ・ムリア」へのラグジュアリーな道のり
空港からリゾートまでの道のりは、まさに日常から非日常へと切り替わる儀式のようなものでした。今回宿泊するのは、ヌサドゥアにある「ザ・ムリア(The Mulia)」というラグジュアリーホテル。知る人ぞ知る隠れ家リゾートとして、世界の旅好きたちから高い評価を受けているこの場所は、静寂と上質が絶妙に融合した特別な空間です。
空港からホテルまでは専用の送迎サービスを利用しました。車内には冷えたおしぼりとウェルカムドリンクが用意されており、バリの湿気を感じつつも快適な空間が保たれています。運転手さんは笑顔が素敵なローカルの方で、簡単な英語でバリの文化やおすすめの過ごし方を教えてくれました。道中にはローカルマーケットや寺院が点在し、窓の外を見ているだけでも飽きません。
「ザ・ムリア」に到着した瞬間、広大なエントランスと繊細に整えられたガーデンに圧倒されました。チェックインの手続き中には、さらにもう一杯のウェルカムドリンクとフルーツのサービス。ロビーから見えるインフィニティプール越しの海は、どこまでも青く輝き、旅の期待をさらに高めてくれました。
部屋へ案内されると、広々とした空間とアジアンモダンなインテリア、そして大きな窓から差し込む自然光が迎えてくれます。テラスに出ると、目の前には手つかずのようなプライベートビーチ。まさに「隠れ家」という言葉がふさわしいリゾートで、ここからの48時間がどれほど特別なものになるか、胸が高鳴りました。
目の前に広がるプライベートビーチ、静けさに包まれる特別な午後
チェックインを終えて部屋に荷物を置いたあと、私はさっそくホテルのプライベートビーチへと足を運びました。ヌサドゥアの中でも「ザ・ムリア」のビーチは特に静かで、宿泊者しか立ち入ることができないため、波打ち際には人影もまばらです。裸足で白砂の上を歩くと、柔らかさに驚かされます。足の裏を包み込むような心地よさで、波がそっと寄せては返す音とともに、まるで時間が止まっているかのような感覚に浸れます。
ビーチにはパラソルとビーチチェアがゆったりと配置されており、スタッフが常に冷たいお水や軽食を運んできてくれるので、何もかもが至れり尽くせり。私は大きなチェアに身を委ねて、持参した本を読みながら、時折目を閉じて海風を感じていました。この「何もしない」という贅沢が、どれほど心を癒してくれるかを改めて実感しました。
午後の太陽は強すぎず、風があるおかげで暑さもそれほど感じません。ふと目を上げると、遠くの方でシュノーケリングを楽しむカップルの姿が。スタッフに聞くと、このビーチでは透明度の高い海でシュノーケリングやSUP(スタンドアップパドルボード)も体験できるとのことでした。アクティブに過ごしたい人にも、ゆっくり静かに過ごしたい人にも、両方に応えてくれる環境が整っているのが魅力です。
夕方が近づくにつれ、空が徐々にオレンジ色に染まり始め、空と海の境界が曖昧になっていく様子は息を呑む美しさでした。この静かな午後を、ただぼんやりと海を眺めながら過ごせたことが、何よりも心の贅沢でした。
スパと海風の贅沢コラボ、心と身体を整える極上リトリート体験
ビーチで過ごしたゆったりとした午後の後は、ホテル内のスパでリトリート体験をすることにしました。「ザ・ムリア」のスパは、バリ島でもトップクラスの評価を受けており、伝統的なバリ式マッサージと西洋の技術を融合させた独自の施術が特徴です。トリートメントルームに足を踏み入れると、ほのかなアロマの香りと心地よい音楽に包まれ、すでに身体がリラックスモードに切り替わっていきます。
選んだのは、全身のバランスを整える90分の「バリニーズ・ハーモニー・マッサージ」。最初に足湯で旅の疲れを癒し、その後、セラピストによる丁寧なオイルマッサージが始まります。海から吹き込むそよ風が窓から入り込み、施術中も自然と一体になっているような感覚が続きました。筋肉の緊張がほぐれていくのを感じながら、心もだんだんと穏やかにほどけていきます。
マッサージのあとは、専用のラウンジでハーブティーを飲みながら、しばし余韻を楽しむ時間。外の景色には静かなガーデンとその向こうに広がる海が見え、深い深呼吸をするたびに、自分が本来の自分に戻っていく感覚を味わいました。ストレスや不安が日々蓄積されていたことに、ここで初めて気づかされるほどのリセット力でした。
このスパ体験を通して感じたのは、「癒し」は単に気持ちいいだけでなく、自分と向き合う静かな時間でもあるということ。バリの伝統と自然に包まれながら、心身ともに整える時間は、この旅をより一層深いものにしてくれました。
ヌサドゥアの夕暮れに染まる海、旅好き女子が見た感動のサンセット
スパで心身を整えた後、夕暮れ前の時間を狙って再びビーチへ。バリ島のサンセットは世界的にも有名で、特にヌサドゥアのような落ち着いたエリアでは、その美しさを静かに堪能できるのが魅力です。午後6時前、空が少しずつ茜色に染まり始めると、まるで自然がゆっくりと幕を引くかのような穏やかな時間が流れていきました。
私が座ったのは、ビーチの端にある小さな岩場近くのベンチ。そこからは波の動きが間近に感じられ、夕陽が海に沈んでいく様子を遮るものなく楽しめます。太陽が地平線に近づくと、空と海がまるでひとつのキャンバスのように重なり、オレンジ、ピンク、紫といった色彩が溶け合っていきます。その景色は、写真では決して伝えきれない迫力と神秘性に満ちていて、ただただ言葉を失いました。
この時間帯、周囲もどこか神聖な雰囲気に包まれ、誰もが声を潜めてその瞬間を見つめているようでした。ホテルのスタッフが「今日は特に空が澄んでいて、いいサンセットになりますよ」と言っていた通り、視界は驚くほどクリアで、水平線がくっきりと見えました。太陽が沈み切る瞬間、ふと涙が出そうになるほど感動していた自分に驚きました。
旅先で夕陽を眺めることは多いけれど、ここヌサドゥアのように静かで穏やかに過ごせる場所は稀です。日が沈んだあとの空が少しずつ青に戻っていく様子もまた美しく、その一連の変化を見届けることで、心の奥まで満たされたような感覚になりました。まさにこの旅のハイライトといっても過言ではない、心に深く刻まれるサンセット体験でした。
ローカルグルメを五感で楽しむ、夜のワルン巡りとシーフードの誘惑
夕焼けに癒された後は、お腹を満たす時間。ホテルのディナーも魅力的でしたが、この日はあえてリゾートの外へ出て、ローカルの味を楽しむことに決めました。ヌサドゥアには観光客向けの高級レストランも多いのですが、実はその周辺にひっそりと佇む「ワルン(Warung)」と呼ばれるローカル食堂が点在しており、安くて美味しい料理が楽しめると旅人の間でも評判です。
タクシーで10分ほど走り、現地の人も通う人気のワルン「Warung Bumbu Bali」に到着。素朴な外観とは裏腹に、中に入ると木の温もりに満ちた内装と、香ばしいスパイスの香りに迎えられます。メニューにはバリ料理がずらりと並び、特におすすめされた「ナシチャンプル」は、米の上に数種類のおかずがのった定番料理。サテ(串焼き)やテンペ(大豆の発酵食品)、揚げた魚、ピリ辛のサンバルソースが絶妙に絡み合い、一口ごとに味の広がりを感じられます。
さらに、海辺の町ならではのシーフードも充実しており、新鮮なエビやイカ、白身魚を使った料理が並びます。私は「グリルド・スナッパー(赤鯛の炭火焼き)」を注文し、レモングラスやライムリーフが効いた濃厚なタレとともに堪能しました。どの料理もローカルの味を大切にしながらも、観光客の舌に合うようアレンジされており、どこかホッとする優しい味です。
店内では地元の家族や観光客が笑い合いながら食事を楽しんでいて、その雰囲気もまた心地よいものでした。五感すべてで味わうこの夜の食体験は、ヌサドゥアのもうひとつの魅力。ラグジュアリーなリゾートの外にも、温かいローカルの世界が広がっていることを実感できた夜でした。
翌朝はビーチヨガでリフレッシュ、波音とともに迎える自分時間
ヌサドゥアで迎える2日目の朝。まだ空が淡いグレーから青に変わり始める時間、私はホテルが開催しているビーチヨガに参加するため、静かな砂浜へと向かいました。前日の夜にスタッフから案内を受けたこのアクティビティは、宿泊者であれば誰でも無料で参加できるもので、海を目の前にした開放的な空間で、心と身体を整えるひとときを提供してくれます。
ヨガマットが敷かれた場所は、波打ち際から少し離れた木陰の下。まだ空気が涼やかで、風の音とさざ波のリズムだけが耳に届く静寂の中、インストラクターの穏やかな声が響きます。朝日に照らされながら身体をゆっくりと伸ばしていくと、普段は気づかない自分の緊張や呼吸の浅さに気づきます。特別なポーズを取る必要はなく、ただ今ここに集中することで、心もスッと澄み渡っていくようでした。
この時間の素晴らしさは、何よりも「無理をしない」ということ。ポーズが完璧でなくても、身体が硬くても関係ありません。ただ波の音に耳を傾け、自分の呼吸に意識を向けるだけで、心が驚くほど落ち着いていきます。隣にはカップルや家族連れもいて、それぞれが思い思いのペースで朝を迎えているのが印象的でした。
最後は仰向けでリラックスする「シャヴァーサナ」のポーズ。目を閉じて空を感じながら深い呼吸を繰り返すと、遠くから小鳥のさえずりと波の音が絶妙に重なり、まるで自然と一体になっているような錯覚を覚えます。ヨガを終えると、心が不思議なくらい軽くなっており、身体もエネルギーに満ちていました。
日常ではつい忘れがちな「自分のための時間」。バリ島で迎えたこの朝は、その価値を静かに、でも力強く教えてくれたように思います。
秘密のフォトスポットへ、インスタ映え間違いなしの穴場ビーチ散歩
ヨガで整った心身をそのままに、今度はカメラを片手にビーチ周辺を散策することにしました。ヌサドゥアには、観光ガイドにはあまり載っていない「映える」フォトスポットが点在しており、少し歩くだけでも絵になる風景に出会えるのが魅力です。スタッフにこっそり教えてもらったのが、ザ・ムリアの敷地裏手から続く、静かな小道を抜けた先にある「グヌン・パユン・ビーチ」という小さな入り江。
ここは地元の人も知る人ぞ知る場所で、朝の時間帯は特に人が少なく、ほぼプライベート状態で海を楽しむことができます。入り江の奥に続く岩場の上に立つと、海と空のコントラストが鮮やかに映り、まさに映画のワンシーンのような光景が広がります。そこに立ってポーズを決めると、まるで絵葉書の中に入り込んだかのような写真が撮れるのです。
また、ビーチから少し離れた場所には、色とりどりのフラワーガーデンが整備されているスポットもあり、そこでは南国特有の鮮やかな花々が咲き誇っています。花を背景に撮ると、どんなファッションでもぱっと映え、インスタグラムなどSNSにアップするには最適な一枚になります。私もこのスポットで撮った写真を投稿したところ、すぐに友人たちから「ここどこ!?」というコメントが殺到しました。
このビーチ散歩で気づいたのは、「映える景色」は作られたものではなく、自然と調和することで生まれるということ。ヌサドゥアの静かなビーチと、その周囲に潜む美しい景色の数々は、旅の記憶としてだけでなく、心に残る“風景”として深く刻まれました。
最後の夜に味わう、リゾートダイニング「ケ・カユ・ワル」での感動ディナー
旅の終わりが近づいてくると、心の中に少しだけ寂しさが芽生えます。それでも「最後の夜だからこそ、特別な思い出を」と思い選んだのが、ザ・ムリア内にある人気のリゾートダイニング「ケ・カユ・ワル(Kayuputi)」でのディナーでした。このレストランは数々の国際的な賞を受賞しており、海辺に建つ真っ白な空間と、アートのように美しい料理で有名です。
予約時間の18時半に訪れると、店内はすでにロマンチックな空気に包まれていました。夕暮れの余韻が残る海を望むテラス席に案内され、まず驚かされたのは、目の前に広がるパノラマビュー。水平線の彼方まで見渡せるオーシャンビューが広がり、波の音をBGMにディナーが始まります。店内は白と木目を基調とした洗練されたデザインで、キャンドルの灯りが揺れるテーブルに座ると、まるで映画のワンシーンにいるような感覚になります。
前菜には、地元の新鮮なツナを使ったタルタルと、パッションフルーツソースがかかった海老の前菜を選びました。どちらも口に入れた瞬間に素材の良さが伝わり、シンプルながらも計算された味のバランスに感動。そしてメインは、店の名物でもある「グリルド・バリニーズ・ロブスター」。殻付きのロブスターに、レモングラスとココナッツの風味を加えた濃厚なソースが絡み、口いっぱいに広がる海の旨味がたまりません。
料理の合間には、スタッフが料理の背景やシェフのこだわりを丁寧に説明してくれ、まるで食の旅をしているような気分になります。デザートにはトロピカルフルーツを使った冷たいソルベを選び、最後の一口まで五感で楽しめる食体験となりました。
このディナーの時間は、ただ食事を楽しむという枠を超えて、「旅の締めくくりにふさわしい物語」を体験しているようでした。ロマンチックな雰囲気、美しい景色、そして心に残る味わい。すべてが完璧に整ったこの夜が、ヌサドゥアでの48時間を最高の形で締めくくってくれました。
振り返る48時間、心が軽くなる旅の終わりに感じたものとは
チェックアウトの朝、バルコニーから最後に海を眺めながら、この48時間の出来事を静かに振り返っていました。バリ島ヌサドゥアで過ごした2日間は、単なる観光ではなく、自分と向き合う静かな時間の連続でした。到着したときの高揚感から始まり、ビーチで過ごした穏やかな午後、心と身体を癒すスパ体験、そして涙が出るほど美しいサンセット。すべてがひとつひとつ心に沁みるような時間で、旅が持つ力を改めて実感しました。
特に印象に残ったのは「静けさ」です。ヌサドゥアは観光地でありながら、人の喧騒から離れ、自然と一体になれる空間が広がっていて、その環境が心をどれだけ軽くしてくれるかを教えてくれました。SNSや仕事、人間関係に追われる日常の中で、つい忘れてしまう「自分の呼吸」や「心の声」。それに耳を傾けるきっかけを、この場所は優しく差し出してくれたのです。
ローカルなワルンでの食体験や、隠れたフォトスポットを探す散歩も、どれもが予定通りには進まなかったけれど、その「ゆるさ」こそがバリの魅力でした。完璧じゃなくていい。うまくいかなくても楽しめばいい。そんなバリの空気に触れることで、自分自身に対しても少し寛容になれた気がします。
帰りの送迎車の中、車窓から再びヤシの木が揺れる風景を見ながら、「また戻ってきたい」と自然に思いました。この場所は、一度訪れただけでは終われない、そんな奥行きを持った土地です。48時間という短い時間でも、こんなにも深く心が癒される体験ができるのだから、次は誰かとこの気持ちを共有したい。そんな新たな願いとともに、ヌサドゥアをあとにしました。
まとめ
バリ島ヌサドゥアで過ごした48時間は、まさに“心ほどける”旅そのものでした。リゾートのラグジュアリーさと、バリ独特の温かさが共存するこの土地は、忙しい日常の中で忘れがちな「自分らしさ」を思い出させてくれます。白砂のビーチ、静かな海、癒しのスパ、地元の味、そして感動的なサンセット。すべてが調和したこの体験は、一度訪れた人の心を深く掴んで離しません。
この旅で感じたのは、完璧なプランや予定よりも、自然体で過ごす時間の豊かさ。風の音に耳を傾け、海を眺め、ただそこにいるだけで癒される場所が、ヌサドゥアにはあります。リゾートステイとローカル体験のバランスを楽しみながら、自分自身を取り戻すような、そんな旅を求めている方には、心からおすすめしたい場所です。