目次(もくじ)
- 1 マルタ島ってどんな場所?地中海の真ん中に浮かぶ小さな楽園を紹介
- 2 年間300日が晴れ!マルタの気候とベストシーズンを徹底解説
- 3 首都ヴァレッタでタイムスリップ気分!街全体が世界遺産の歴史地区を歩く
- 4 コミノ島のブルーラグーンへ!息を呑むような透明度の海を体験
- 5 ゴゾ島で出会う手つかずの自然と古代遺跡の神秘
- 6 リゾートホテルかローカルゲストハウスか?滞在スタイル別おすすめ宿泊地
- 7 ビーチで何する?シュノーケリングからサンセットクルーズまで楽しみ方いろいろ
- 8 マルタ料理に舌鼓!海鮮パスタとウサギ料理は必食ローカルグルメ
- 9 英語が通じる安心感!初めての海外旅行でも安心の旅先として人気の理由
- 10 意外とリーズナブル?マルタ旅行の予算と費用の目安を解説
- 11 空港から市内までのアクセスと島内の移動手段を完全ガイド
- 12 SNS映え確実!インスタグラムで人気の絶景スポットまとめ
- 13 マルタ旅行前に知っておきたい注意点と旅を快適にするヒント
- 14 忙しい毎日を忘れるために、マルタで“何もしない時間”を楽しもう
- 15 歴史と自然が融合したマルタ島で心も体も満たされる旅を
- 16 まとめ
マルタ島ってどんな場所?地中海の真ん中に浮かぶ小さな楽園を紹介
ヨーロッパの中でも日本ではまだあまり知られていない、けれど訪れた人の多くが「もう一度行きたい」と口をそろえる場所——それがマルタ共和国です。マルタは、イタリアのシチリア島の南、地中海のほぼ中央に位置する小さな島国で、マルタ島・ゴゾ島・コミノ島を中心とする5つの島から構成されています。面積は東京23区の半分ほどしかありませんが、そのコンパクトな国土の中には、驚くほど多様な魅力が凝縮されています。
マルタ最大の特徴は、歴史と自然、そしてリゾートがバランスよく共存している点です。紀元前の遺跡から中世の騎士団都市、そして真っ白なビーチと透き通る海まで、わずかな移動時間でまるで別世界のような風景に出会うことができます。人口は約52万人で、公用語はマルタ語と英語。特に英語は教育にも使われており、旅行者にとっては言葉の壁をあまり感じずに済むことも魅力のひとつです。
また、マルタはヨーロッパからのアクセスが良く、イギリスやイタリア、フランスなどからの直行便が多数運航されています。そのため、欧州諸国ではリゾート地としても人気が高く、夏場は多くの観光客でにぎわいます。一方で、混雑を避けて訪れるなら春や秋のシーズンがおすすめ。特に5月と10月は気候もよく、観光にも最適な時期です。
マルタ島には、旧市街の美しい街並み、手つかずの自然が残るエリア、観光客向けのリゾート施設、そして地元民が集う素朴な漁村などが存在し、旅の目的や滞在スタイルに応じてさまざまな楽しみ方が可能です。初めて訪れる人も、短期間でマルタの多面性を十分に体感できるでしょう。
年間300日が晴れ!マルタの気候とベストシーズンを徹底解説
マルタ島の魅力を語るうえで欠かせないのが、その恵まれた気候です。地中海性気候に属するマルタは、年間を通じて温暖で、雨も少なく、まさに「青空と太陽の国」と言っても過言ではありません。特に注目すべきは、年間300日以上が晴天という驚異的な日照率です。これは日本の太平洋側の地域と比べても圧倒的に高く、ビーチリゾートや観光地として理想的な条件が揃っています。
夏(6月〜9月)は最高気温が30度前後まで上がりますが、湿度が低いため日本の蒸し暑さとは異なり、比較的快適に過ごせます。この時期は海水浴やマリンアクティビティのハイシーズンで、多くの観光客が訪れます。海の透明度もピークを迎え、特にブルーラグーンの青は、まるでCGのような美しさを誇ります。ただし、人気シーズンでもあるため、宿泊施設や航空券の価格はやや高めになります。
一方で、春(3月〜5月)と秋(10月〜11月)は、観光に非常に適した季節です。日中の気温は20〜25度前後で、半袖でも快適に過ごせる気候が夏に比べて観光客の数も落ち着くため、観光地をゆったりと楽しみたい方にはおすすめです。特に5月は緑も多く、島全体が鮮やかに彩られるため、写真映えも抜群です。
冬(12月〜2月)は気温が15度前後とやや下がりますが、雪が降ることはありません。雨の日が少し増えるものの、晴天の日も多く、静かなリゾート地を楽しみたい旅行者にはむしろ狙い目の季節です。また、オフシーズンで価格が安くなるため、長期滞在を検討している人や語学留学を兼ねた滞在にも向いています。
このように、マルタ島は年間を通じて快適な気候に恵まれており、いつ訪れてもそれぞれの魅力があります。旅の目的に応じてベストシーズンを選ぶことで、より充実したマルタ体験ができるはずです。
首都ヴァレッタでタイムスリップ気分!街全体が世界遺産の歴史地区を歩く
マルタ島の旅でまず訪れるべき場所、それが首都ヴァレッタです。ヴァレッタは、わずか1平方キロメートルほどの小さな都市でありながら、街全体がユネスコの世界遺産に登録されているという特別な場所です。16世紀に聖ヨハネ騎士団によって築かれたこの都市は、現在でも石造りの建物や要塞、宮殿、教会などが当時の姿のまま残されており、まるで中世にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えることでしょう。
ヴァレッタの街は碁盤の目のように整然と区画されており、徒歩での散策に最適です。観光の出発点としておすすめなのが「聖ヨハネ大聖堂」。外観は質素ながら、内部に足を踏み入れると、バロック様式の豪華な装飾に圧倒されます。特に、カラヴァッジョ作の「洗礼者ヨハネの斬首」は世界的にも非常に有名で、この絵画を見るためだけに訪れる価値があるとさえ言われています。
その後は、アッパー・バラッカ・ガーデンに足を運んでみてください。ここはヴァレッタの丘の上にある庭園で、グランドハーバーを一望できる絶景スポットとして人気です。晴れた日には、対岸にある三つの都市「スリーシティーズ」や、青く輝く港の風景が広がり、絶好の写真スポットとなります。毎日正午には大砲の空砲が鳴らされるセレモニーもあり、タイミングが合えばその迫力を間近で体感することもできます。
街歩きの途中で立ち寄りたいのが、ヴァレッタのカフェやレストラン。テラス席に座って地中海の陽気な空気を味わいながら、地元のパスティッツィ(パイ生地にチーズや豆のペーストが詰まった軽食)や、冷たいマルタ産レモネードを楽しむのも格別です。観光地でありながらも、どこかのんびりとした空気が流れているのも、ヴァレッタの魅力のひとつです。
日が傾くと、石畳の街が夕陽に照らされて黄金色に染まり、さらに幻想的な雰囲気を醸し出します。昼と夜で表情を変えるこの街の美しさに、誰もが心を奪われることでしょう。
コミノ島のブルーラグーンへ!息を呑むような透明度の海を体験
マルタ島を訪れたなら、ぜひ足を運びたい絶景スポットがコミノ島にある「ブルーラグーン」です。マルタ島とゴゾ島の中間に位置するこの小さな島は、常住人口がわずか数人というほどの静かな場所ですが、その海の美しさは世界中から注目を集めています。ブルーラグーンの海は、透き通るターコイズブルー。水面から海底までくっきりと見えるその透明度は、まるで巨大な天然プールのようで、初めて訪れた人は誰もが息を呑むことでしょう。
コミノ島へは、マルタ本島の北部にある港からフェリーやボートツアーでアクセス可能です。所要時間はおよそ20〜30分と短く、日帰りでの観光にもぴったりです。観光シーズンになると、ブルーラグーンは多くの旅行者で賑わいますが、それでも混雑を避けたいなら午前中の早い時間に訪れるのがおすすめです。朝の静けさの中で見る海の青は格別で、まるで映画のワンシーンに入り込んだかのような感覚になります。
ブルーラグーンでは、シュノーケリングやスイミングが特に人気です。海中に潜れば、小さな魚たちが群れをなして泳いでおり、自然のままの海洋生態系が楽しめます。機材のレンタルも現地で簡単にできるため、手ぶらでも気軽に参加可能です。泳ぎ疲れたら、岩場や砂浜に寝そべってのんびりと日光浴を楽しむのも、贅沢な時間の過ごし方と言えるでしょう。
また、ブルーラグーン周辺には小さな洞窟や入り江が点在しており、ボートでめぐるクルーズツアーも人気です。光の角度によって海の色が刻々と変わる様子はまさに自然のアートで、何枚写真を撮っても飽きることがありません。食事はシンプルな屋台スタイルの店が数軒あり、冷たい飲み物や軽食を手軽に購入できます。
人混みを離れ、自然と一体になれるような時間を味わいたい人にとって、コミノ島のブルーラグーンはまさに理想的な場所です。都市の喧騒とは無縁の、純粋な美しさに包まれたひとときを過ごせることでしょう。
ゴゾ島で出会う手つかずの自然と古代遺跡の神秘
マルタ諸島の中でも、より素朴で自然豊かな雰囲気を求めるなら、ゴゾ島は外せない存在です。マルタ本島からフェリーでわずか25分ほどで到着するこの島は、広大な農地や静かな村、歴史ある遺跡に囲まれ、まるで時がゆっくりと流れているかのような空気に包まれています。観光地としての開発が抑えられている分、地元の人々の暮らしや文化が色濃く残り、マルタ本島とはまた違った一面を楽しめるのがゴゾ島の魅力です。
ゴゾ島のハイライトのひとつが、ユネスコの世界遺産にも登録されている「ジュガンティーヤ神殿」です。これは紀元前3600年頃に建てられたとされる世界最古級のフリースタンディング建造物であり、ストーンヘンジやエジプトのピラミッドよりも古い歴史を持ちます。巨石が積み上げられたその姿は圧巻で、当時の人々がどのようにしてこの巨大な構造物を築いたのか、未だに謎が多く残されています。この神秘的な空間に立つと、文明の起源に触れるような感動を覚えることでしょう。
自然を満喫したいなら、ゴゾ島の海岸線を巡るドライブやハイキングもおすすめです。特に「インランド・シー」と呼ばれる内海や、長年の浸食で形成された「タ・チャンチ洞窟」など、地形のユニークさに富んだ景観は見応え抜群です。さらに、以前は「アズール・ウィンドウ」として知られた巨大な岩のアーチが有名でしたが、2017年に崩壊して以降もその跡地は観光スポットとして多くの人を惹きつけています。自然の力の壮大さを目の当たりにできる場所として、今も静かな人気を保っています。
ゴゾ島では、農村地域でのスローフード体験や、地元のチーズ「ジベイナ」やワインを味わうグルメツアーも魅力的です。都市の喧騒を離れ、地元の人々のあたたかさに触れながら、心からリラックスできる時間が流れます。フェリーで簡単にアクセスできることから、日帰りでも可能ですが、1泊して島の夜の静けさを体験するのも特別な思い出となるはずです。
リゾートホテルかローカルゲストハウスか?滞在スタイル別おすすめ宿泊地
マルタ旅行をより充実させるためには、自分に合った宿泊スタイルを選ぶことがとても重要です。マルタ島はコンパクトな国でありながら、ラグジュアリーなリゾートから温かみのあるローカルゲストハウスまで、多種多様な宿泊施設が揃っています。滞在の目的や過ごし方に応じて、どの地域に泊まるか、どのタイプの宿を選ぶかが、旅の満足度を大きく左右すると言えるでしょう。
まず、贅沢なリゾート滞在を楽しみたいという方には、セントジュリアンズ(St. Julian’s)やスリーマ(Sliema)エリアが人気です。これらのエリアはマルタ本島の東側に位置し、海沿いには高級ホテルが立ち並び、インフィニティプールやスパ、海の見えるレストランなど、充実した施設が整っています。観光やショッピング、ナイトライフも楽しめるため、アクティブな滞在を求める人には最適です。特にハネムーンや記念日など、特別な旅行にはぴったりのエリアです。
一方で、静かな環境でゆったりとした時間を過ごしたいなら、マルサシュロック(Marsaxlokk)やムディーナ(Mdina)周辺のローカルゲストハウスやB&Bがおすすめです。マルサシュロックは小さな漁村で、色とりどりのルッツ(伝統的な漁船)が並ぶ風景は絵画のよう。朝に市場を歩いたり、港でゆっくりと朝食を楽しんだりと、素朴な地元の暮らしに触れることができます。ムディーナは「静寂の町」と呼ばれる歴史ある城塞都市で、夜になると人影も少なくなり、石畳の静けさが旅情を誘います。
そして、地中海らしい自然と開放感を満喫したい人には、ゴゾ島やコミノ島での滞在も視野に入れてみてください。ゴゾには古民家を改装したヴィラや、オーガニックファームに隣接する宿泊施設などもあり、エコツーリズムを体験したい人にも人気です。星空を眺めながら眠る一夜は、都会の喧騒では味わえない贅沢です。
また、マルタは語学留学先としても知られているため、長期滞在者向けのアパートメントも充実しています。自炊のできるキッチン付きの物件も多く、家族旅行や長めのバカンスにぴったりです。
どこに泊まるにしても、宿泊施設のホスピタリティは総じて高く、英語も通じるため安心して滞在できるのがマルタの強みです。自分の旅のスタイルに合った場所を選んで、最高の旅に仕上げていきましょう。
ビーチで何する?シュノーケリングからサンセットクルーズまで楽しみ方いろいろ
マルタ島は、ただ海を眺めて過ごすだけではもったいないほど、アクティブに楽しめるビーチアクティビティが豊富です。透明度の高い海と変化に富んだ海岸線のおかげで、シュノーケリング、カヤック、スタンドアップパドルボード(SUP)、クルージングなど、さまざまな楽しみ方が用意されています。特に夏場には、ビーチはまさに天然の遊び場となり、海と一体になったような開放感が味わえます。
まず人気なのが、シュノーケリング。ブルーラグーンをはじめ、ゴゾ島のラムラ・ベイやマルタ本島のゴールデン・ベイといったビーチは、波が穏やかで初心者でも安心して楽しめるポイントが揃っています。カラフルな魚や海底の岩場を観察しながら水中を漂う感覚は、言葉では表せない癒しを与えてくれます。多くのビーチではシュノーケリング用具のレンタルができるほか、初心者向けのガイド付きツアーも豊富に用意されているので、初めての方でも安心です。
次におすすめしたいのが、サンセットクルーズ。夕暮れ時になると、マルタの西海岸は真っ赤な夕陽に染まり、海と空の境界がなくなるような幻想的な光景が広がります。特に人気があるのが、スリーマやセントジュリアンズから出発するカタマラン(双胴船)によるサンセットツアー。クルーズ中は軽食やドリンクが用意され、リラックスした雰囲気の中で音楽を楽しんだり、水平線に沈む太陽を眺めたりと、ロマンチックな時間を過ごせます。カップルはもちろん、グループ旅行にもぴったりのアクティビティです。
アクティブ派の人には、カヤックやSUPも人気です。静かな入り江を自力で漕ぎ進みながら、海から見上げる断崖絶壁や洞窟の景観は、陸からは見られない貴重な視点を与えてくれます。ガイド付きのツアーに参加すれば、地元の人しか知らないような穴場スポットを巡ることも可能で、より深いマルタ体験ができるでしょう。
また、ビーチ周辺にはビーチバーやカフェも多く、冷たいカクテルや地元のアイスクリームを片手に、のんびりと日差しを浴びながら過ごすのも贅沢なひとときです。海を中心にした1日を自分なりにアレンジし、思い出に残る時間を過ごしてください。
マルタ料理に舌鼓!海鮮パスタとウサギ料理は必食ローカルグルメ
旅の楽しみのひとつといえば、その土地ならではの食文化に触れること。マルタも例外ではなく、多様な歴史的背景を反映したユニークな料理が揃っています。地中海の恵みを活かした海鮮料理、イタリアやアラブの影響を感じるパスタやスパイス使い、そして少し意外な名物「ウサギ料理」まで、食を通じてマルタの魅力をより深く知ることができます。
まず絶対に外せないのが、新鮮な魚介類を使った海鮮パスタ。漁港が多いマルタでは、朝獲れの魚やイカ、ムール貝、エビなどをふんだんに使ったスパゲッティが、レストランやカフェの定番メニューです。中でも、マルサシュロックの海辺にあるレストランで味わう「スパゲッティ・フルッティ・ディ・マーレ(海の幸パスタ)」は、濃厚な魚介の旨みとともに地中海の風を感じることができる逸品。白ワインとの相性も抜群で、日差しの中でのランチタイムが至福の時間に変わります。
そして、もうひとつのマルタ名物として外せないのが「フェネック(ウサギ料理)」です。ウサギの肉をワインやにんにく、ハーブでじっくり煮込んだ伝統料理「ステフ・タル・フェネック」は、家庭の味としても親しまれており、地元のレストランでよく見かけます。ウサギの肉はクセがなく、鶏肉に近い味わいで、日本人にも食べやすいと評判です。野菜や豆と一緒に煮込まれた優しい味わいは、旅の疲れを癒してくれる温かさがあります。
また、軽食として親しまれている「パスティッツィ」もぜひ試してほしい一品。サクサクのパイ生地の中に、リコッタチーズやマッシュしたエンドウ豆が詰まったこのスナックは、街角のベーカリーやカフェで手軽に購入できます。価格もリーズナブルで、食べ歩きにもぴったりです。
デザートには「イムクナ(ハチミツケーキ)」や「ヘルワ・タト・トルク(アーモンドヌガー)」といった、甘さの中にスパイスやナッツの香りが広がる伝統的な菓子も人気です。濃いエスプレッソや、地元のリキュール「ベイリーズ・マルタ」と一緒に味わえば、食後のひとときがさらに贅沢な時間になります。
食を通じて感じるマルタの歴史と文化。どの料理にも、地中海の恵みと多民族が交差してきた独自の背景が溶け込んでおり、まさに“味わう歴史”とも言える体験がそこにはあります。
英語が通じる安心感!初めての海外旅行でも安心の旅先として人気の理由
海外旅行では、言葉の壁が大きな不安要素になることがあります。特に英語圏以外の国では、ちょっとした買い物やレストランの注文でさえ苦労することがありますよね。しかし、マルタではその心配はほとんど必要ありません。なぜなら、マルタの公用語はマルタ語と英語の2つ。英語は学校教育でも広く使われており、観光客が訪れるエリアではほぼすべての人が流暢に英語を話します。
空港やホテル、レストラン、観光案内所はもちろん、街中の案内標識やバスのアナウンスも英語表記が基本となっており、日本からの旅行者でも迷うことなく旅を楽しむことができます。レストランのメニューやショップの商品説明も英語で書かれているため、食べ物の好みやアレルギーのある方でも安心です。スタッフも親切でフレンドリーな人が多く、こちらが拙い英語でも、丁寧に聞き取って対応してくれる場面がよく見られます。
また、英語が通じることによって、現地の人々とのコミュニケーションがぐっと楽になります。観光地のガイドさんやタクシー運転手、カフェのスタッフとのちょっとした会話から、文化や生活習慣、オススメのスポットまで知ることができ、旅の体験がより深く豊かなものになります。自分の言葉で感謝を伝えられる、質問ができるというのは、旅先で大きな安心材料となるでしょう。
初めての一人旅や、家族連れ、小さなお子さんがいる旅行者にもマルタはおすすめです。トラブルがあった際にも、英語が通じることで状況の説明や助けを求めることがスムーズにできるため、不安やストレスが大幅に軽減されます。特にヨーロッパで英語が通じる国は限られており、その中でもマルタのフレンドリーで観光慣れした環境は際立っています。
さらに、マルタは英語留学先としても知られており、短期から長期まで多くの語学学校があります。これにより、観光地以外の場所でも英語が通じる文化が根付いており、他の旅行者とも共通の言語でつながる機会が増えるのも魅力です。
英語を話せる環境が整っているからこそ、観光にも挑戦にも安心して踏み出せる。マルタはまさに、初めての海外旅行にぴったりの“やさしい海外”といえるでしょう。
意外とリーズナブル?マルタ旅行の予算と費用の目安を解説
ヨーロッパ旅行というと「物価が高そう」「お金がかかりそう」といったイメージを持つ方も少なくありません。しかし、マルタはそのイメージを良い意味で裏切ってくれる国のひとつです。実はマルタは、ヨーロッパ諸国の中でも比較的物価が安く、旅行費用を抑えながらも充実した滞在を楽しむことができる国として密かに注目を集めています。
まず、航空券についてですが、日本からマルタへの直行便は現在運航されていないため、ヨーロッパの主要都市(ロンドン、フランクフルト、イスタンブールなど)を経由して向かう必要があります。シーズンにもよりますが、往復で10万円前後から見つけることも可能で、LCCを上手に使えばもう少し安くなることもあります。オフシーズン(特に1〜3月)は航空券が安くなる傾向があり、狙い目です。
次に宿泊費について。高級リゾートホテルに泊まるとなれば当然それなりの費用がかかりますが、3つ星クラスの中級ホテルや、快適なゲストハウスであれば1泊あたり7,000円〜12,000円程度で宿泊可能です。ホステルやAirbnbを利用すれば、さらに安く抑えることもできます。長期滞在者向けのアパートメントや、語学学校併設のレジデンスなどもコストパフォーマンスが高く、滞在スタイルによって柔軟に選択できるのがマルタの強みです。
食費についても、意外とリーズナブルです。カフェやローカルレストランでは、ランチが1,000円前後で楽しめ、パスティッツィのような軽食であれば100円台で購入できます。もちろん観光地の高級レストランではそれなりの価格帯になりますが、全体的に見れば、外食中心でも日本国内旅行と同程度、あるいはそれ以下で収まることもあります。
交通費も手頃で、バスはマルタ島全土を網羅しており、1回の乗車が約2ユーロ(約300円)程度。7日間の乗り放題パスもあり、移動が多い人にはこちらが便利です。タクシーもアプリを使えば比較的安価に利用可能で、島内のどこへでも30分〜1時間以内に到着できる距離感も、費用面では大きなメリットです。
観光地の入場料も、ヨーロッパの他国と比べると割安です。世界遺産の聖ヨハネ大聖堂や、ゴゾ島のジュガンティーヤ神殿も数百円〜1,000円台で入場できるため、歴史や文化をしっかり楽しみながらも、コストを抑えた旅が可能です。
総じて、1週間の滞在であれば、ミドルレンジのホテルに宿泊し、観光・食事をしっかり楽しんだとしても20〜25万円前後で旅行が完結するケースが多いです。これはヨーロッパ旅行としては非常にコストパフォーマンスが高く、クオリティと価格のバランスがとても優れた旅先といえるでしょう。
空港から市内までのアクセスと島内の移動手段を完全ガイド
マルタ国際空港(Malta International Airport)は、マルタ共和国唯一の空港で、首都ヴァレッタや観光の中心地にも非常に近く、アクセスがとても良いのが特徴です。空港はマルタ島の南東に位置しており、車でヴァレッタまではわずか15〜20分程度。到着後の移動もスムーズで、初めての訪問でも安心して旅をスタートできます。
まず、空港から市内中心部への主な移動手段は以下の通りです。ひとつは公共バス。エアポートエクスプレス(Xシリーズ)のバスは空港と主要都市を結んでおり、料金は約2ユーロ前後と非常に安価です。路線もわかりやすく、荷物を持っていても快適に移動できます。バスの本数も多いため、夜間や早朝でなければ待ち時間もさほど気になりません。
もうひとつの便利な選択肢はタクシーや配車アプリ(Boltなど)です。空港の到着ロビーにはタクシーカウンターがあり、固定料金制になっているため、乗車前に行き先と料金が確認できます。ヴァレッタまでなら約20ユーロが目安。BoltやeCabsといった配車アプリも非常に普及しており、事前にスマホにアプリをダウンロードしておけば、簡単に配車・決済ができ、移動もよりスムーズになります。
島内の移動手段も非常に充実しています。マルタ島は小さな国なので、車で1時間あれば端から端まで行けるほどの規模です。公共バスが隅々まで整備されており、主要観光地だけでなくローカルな村やビーチへもアクセス可能です。バスは1回ごとの料金設定に加え、観光客向けの乗り放題パス(Tallinja Card)もあり、1日券や7日間パスなど用途に応じて選べます。
自分のペースで自由に移動したい場合は、レンタカーも検討の価値があります。マルタでは日本と同じ左側通行・右ハンドルの交通ルールなので、運転に不安がある方でも比較的なじみやすいでしょう。ただし、ヴァレッタやスリーマなど都市部は道幅が狭く、駐車スペースが限られているため、都市間の移動用として使い、宿泊地では駐車環境も事前に確認しておくことをおすすめします。
島を離れてゴゾ島やコミノ島に行く場合は、チェルケウア(Ċirkewwa)港からフェリーを利用します。ゴゾ行きは20〜30分おきに運航しており、所要時間は約25分。フェリーのチケットは現地購入でOK、車ごと乗船することもできます。コミノ島へは観光用の小型ボートが多数運航しており、ブルーラグーン行きのツアーと合わせて利用するのが一般的です。
マルタでは交通機関の整備状況が良く、観光地の多くがアクセスしやすいため、移動で無駄なストレスを感じにくいのも魅力のひとつです。旅のプランに合わせて移動手段を選べば、限られた滞在時間を最大限に活かせることでしょう。
SNS映え確実!インスタグラムで人気の絶景スポットまとめ
近年の旅行では、「映える写真を撮る」というのもひとつの大きな楽しみ方となっています。マルタ島は、そんなSNSユーザーにとってまさに宝庫と言えるほど、美しい絶景スポットが点在しており、インスタグラムなどのSNSでも頻繁に登場しています。石造りの街並みから真っ青な海、夕暮れの港、古代遺跡まで、多彩な“映え”背景が旅のアルバムを華やかに彩ってくれます。
まず外せないのが、ヴァレッタの「アッパー・バラッカ・ガーデン」。ここからはマルタの象徴とも言えるグランドハーバーを一望でき、特に夕暮れ時には港に反射するオレンジ色の光が幻想的な一枚を演出してくれます。大砲と湾の組み合わせがユニークで、歴史と絶景が融合した構図は、多くの旅行者が写真を撮る定番ポイントです。
次におすすめしたいのが、「ブルーラグーン」の海。コミノ島に位置するこのスポットは、まさに“絵に描いたような青”という表現がぴったりのターコイズブルーの海が広がります。水上から撮った写真はもちろん、ドローンを使った上空からのショットや、シュノーケリング中の水中写真も映えるため、マリンアクティビティ好きにはたまらない撮影場所です。
ゴゾ島にある「ラムラ・ベイ」も写真好きには人気の場所。赤みがかった砂浜と青い海のコントラストが非常に美しく、背景には緑の丘が広がっていて、ナチュラルなトーンでまとめたい人に最適です。また、ジュガンティーヤ神殿などの遺跡も、フォトジェニックなスポット。人のいない早朝に訪れれば、神秘的な雰囲気の中で幻想的なカットを狙うことができます。
また、映画のロケ地としても有名な「ポパイ村」は、そのカラフルな家々と港の組み合わせがまるで童話の世界のよう。かつて『ポパイ』の映画セットとして建てられたこの場所は、その後テーマパークとして整備され、今では写真スポットとしても大人気。木製の橋や小さな桟橋、赤や青に塗られた建物がどこを切り取っても絵になります。
さらに、マルサシュロックの漁船が並ぶ港町も見逃せません。ここでは伝統的な「ルッツ」と呼ばれる目が描かれたカラフルな木造ボートが穏やかな水面に浮かび、他では見られないユニークな構図の写真が撮れます。日曜日の朝には魚市場も開かれ、地元の活気と共に“生活感のある絶景”を味わえます。
マルタはどこを切り取っても絵になる場所が多く、カメラを構えるたびに「次はどこで撮ろう?」とワクワクさせてくれる国です。旅の思い出をSNSにアップするのが楽しみな人にとって、マルタはまさに最適なロケーションと言えるでしょう。
マルタ旅行前に知っておきたい注意点と旅を快適にするヒント
マルタは観光地として非常に整備されており、安全で過ごしやすい国ですが、せっかくの旅行を最大限に楽しむためには、事前に知っておくべき注意点や旅を快適にするちょっとしたヒントも存在します。文化や気候、交通事情など、細かな点を理解しておくことで、思わぬトラブルを避けることができ、よりスムーズで充実した滞在が可能になります。
まずは気候について。マルタは地中海性気候のため、夏は強い日差しが特徴です。紫外線が非常に強く、日焼け止めをこまめに塗ることはもちろん、帽子やサングラス、UVカットの衣類などでしっかり対策をしておくことが大切です。また、乾燥しているため、肌や喉の乾きにも注意が必要です。ペットボトルの水はスーパーやキオスクで安く購入できるため、常に携帯してこまめな水分補給を心がけましょう。
服装に関しては、観光の内容に応じて調整が必要です。例えば、教会や宗教施設を訪れる際には、肌の露出を控えた服装が求められることがあります。ノースリーブやショートパンツでは入場できない場合もあるので、軽い羽織りや長めのスカート・パンツを用意しておくと安心です。
通貨はユーロで、ほとんどの場所でクレジットカードが使用可能ですが、小規模の商店やマーケットでは現金のみ対応のところもあります。念のため、少額の現金(20〜50ユーロ程度)は常に持っておくと便利です。また、ATMは各地にあり、国際キャッシュカードやクレジットカードでの引き出しも可能です。
治安面では、マルタはヨーロッパの中でも非常に安全な国のひとつとされています。とはいえ、観光地ではスリや置き引きといった軽犯罪には注意が必要です。特に人の多いバスの中や市場、フェスティバルの会場などでは、荷物を前に抱えるなどしてしっかり自己防衛をしましょう。
交通事情については、バスは便利ですが時間にルーズなこともしばしばあります。特に朝晩の通勤時間帯や観光シーズン中は、遅延や混雑が発生することもあるため、移動時間には余裕を持つことをおすすめします。また、島内は坂道や石畳の道が多く、歩きやすい靴を選ぶことも大切です。
最後に、言語や文化の違いを楽しむ心の余裕も大切です。マルタの人々は非常に温かく親切で、観光客に慣れているため、困ったことがあれば気軽に声をかけてみると良いでしょう。現地の人と触れ合いながら、彼らの生活や考え方に触れることで、旅の思い出がより深く、特別なものになるはずです。
旅を快適にするには、ちょっとした気遣いと準備が鍵。基本的なマナーと注意点を押さえておくだけで、マルタ旅行はもっと安心で楽しいものになります。
忙しい毎日を忘れるために、マルタで“何もしない時間”を楽しもう
観光地を巡ったり、アクティビティを楽しんだりするのも旅の醍醐味ですが、マルタではぜひ「何もしない贅沢」を体験してほしいという声も多く聞かれます。せっかく日常から離れて遠く地中海の島に来たのですから、あえて予定を詰め込まず、ゆったりと流れる島の時間を感じながら、心と身体をリセットすることに時間を使ってみてはいかがでしょうか。
たとえば、午前中は宿泊先のテラスやビーチチェアに座って、何もせずに海を眺めるだけの時間。波の音、風の匂い、鳥のさえずり……日本の喧騒からは想像もつかないような静けさと穏やかさがそこにはあります。携帯電話の通知をオフにして、本を読んだり、何も考えずに空を見上げたりするだけで、日々のストレスがすっと溶けていくような感覚を覚えるはずです。
午後は、カフェにふらっと立ち寄って、のんびりと地元の人と同じペースでランチやお茶を楽しんでみましょう。特にヴァレッタやマルサシュロックの海辺のカフェは、目の前に広がる景色を眺めながら、ゆっくりと時間が過ぎていく感覚を味わえる最高の場所です。特別な観光地ではない、ただの“地元のカフェ”で過ごす時間が、実は旅の中で一番記憶に残るひとときになることもあるのです。
夕方には海辺をゆっくりと散歩して、サンセットを待ちましょう。マルタの夕陽は、空と海をオレンジから赤、そして紫へと染め上げ、自然が織りなすショーのような美しさを見せてくれます。写真を撮ることももちろん素敵ですが、時にはカメラを置いて、その瞬間を全身で感じてみるのもおすすめです。
“何もしない”という選択は、実はとても贅沢で難しいことです。日常では常に何かをしなければならないというプレッシャーがつきまといがちですが、マルタの空気の中では、自然とその枷が外れていきます。観光名所を巡るだけが旅ではなく、自分をいたわるための「時間の旅」もまた、価値ある旅のかたちです。
マルタは、観光地としての充実度だけでなく、こうした“心を空っぽにする時間”を受け入れてくれる包容力のある場所です。忙しい日々の中で失いがちな感覚を取り戻す、そんな静かな旅を求める人にこそ、この島はぴったりの目的地なのです。
歴史と自然が融合したマルタ島で心も体も満たされる旅を
マルタ島という小さな島国には、想像を超えるほどの奥深い魅力が詰まっています。数千年の歴史を感じさせる遺跡群、騎士団の築いた美しい石の街、どこまでも続く青い海、そして地元の人々が守り続けてきた穏やかな暮らし。マルタでは、ただ「観光する」という以上に、旅人の心と体を優しく包み込んでくれるような不思議な力を感じることができるのです。
この島では、過去と現在が驚くほど自然に共存しています。たとえば、ヴァレッタの石畳を歩けば、16世紀の騎士団の足音が聞こえてきそうな静けさと威厳が感じられます。一方で、同じ通りには現代的なおしゃれなカフェやショップも並び、伝統とモダンが見事に融合した空間が広がっています。これは他のヨーロッパ諸国ではなかなか味わえない、マルタならではの特徴です。
また、自然との距離も非常に近く、都市に滞在しながらでも少し足を延ばせば、手つかずのビーチや、緑に囲まれた静かな村へとすぐにアクセスできます。ゴゾ島やコミノ島のような離島では、さらに深い癒しと開放感を味わうことができ、まるで地球の原風景に触れているかのような感覚になることもあります。都市と自然、文明と野生がここまで調和している土地は、世界でもそう多くはありません。
食文化もまた、マルタの多様性を象徴する要素のひとつです。イタリアの影響を感じさせるパスタやピザ、アラブ文化が残るスパイスの使い方、そしてマルタ独自の伝統料理。旅を進めるうちに、「今日はどんな料理に出会えるのだろう」と食事そのものが旅の楽しみに変わっていきます。そして、地元の人々との交流を通じて、文化や価値観の違いにも気づき、より深い意味での“旅の豊かさ”を感じることができるのです。
マルタは決して大きな国ではありませんが、そのコンパクトな中に詰まった魅力の密度は非常に高く、短期間でも濃厚な旅の記憶を作ることができます。観光だけでなく、心を整え、日常を見つめ直すための「もうひとつの生き方に出会う場所」として、マルタという選択肢をぜひ心に留めておいてください。
この島を旅したあと、きっとあなたの中に静かであたたかい変化が訪れていることでしょう。それはきっと、マルタが与えてくれる最も大きな贈り物なのです。
まとめ
マルタ島は、地中海の中心に位置する小さな島国でありながら、驚くほど多彩な魅力を持つ旅先です。歴史、自然、リゾート、食文化、そして人々の温かさ——どれを取っても、旅人の期待を超える体験が待っています。
まず、街全体が世界遺産に登録されている首都ヴァレッタを歩けば、タイムスリップしたような気分を味わうことができます。さらに、コミノ島のブルーラグーンやゴゾ島の大自然は、まるで映画のワンシーンのような絶景を提供してくれます。歴史的な遺跡や騎士団の遺産も多く残されており、古代から現代までを旅するかのような時間を過ごすことができます。
宿泊スタイルも幅広く、高級リゾートでのラグジュアリーな滞在から、地元の温もりを感じられるゲストハウスまで、目的に応じて選ぶことが可能です。また、交通の便も良く、公共バスやフェリーを利用すれば、マルタ全土や周辺の島々を効率よく巡ることができます。
旅の中では、地元の人々と気軽に英語で会話ができる安心感も大きな魅力。特に初めて海外を訪れる人や、言語に不安のある方にとって、英語が通じる環境は旅のストレスを大幅に軽減してくれます。
物価もヨーロッパ諸国の中では比較的リーズナブルで、充実した内容の割にコストパフォーマンスの高い旅が可能です。さらに、マルタ料理のバリエーションの豊かさとおいしさも見逃せません。海の幸を中心にしたグルメから、伝統的なウサギ料理まで、味覚でもマルタを満喫できます。
そして何より、この島では“何もしない時間”が許される贅沢があります。ビーチでのんびり過ごしたり、海を眺めながら思索にふけったり、ゆっくりとした時間の中で心が浄化されるような感覚を味わえます。
歴史と自然が調和したマルタ島は、日常を忘れて心を解き放ち、人生を豊かにする旅を求める人にとって、まさに理想的な場所です。次の休暇には、ぜひこの美しい島へ、心を癒しに訪れてみてはいかがでしょうか。