目次(もくじ)
はじめに:3月の北海道ならではの魅力とは?
3月の北海道は、冬の終わりを迎えながらも、まだまだ雪と氷の世界が広がる特別な季節です。本州では春の気配が近づいているころ、北海道では流氷が見られる最後のチャンスとなり、一面に広がる白銀の世界が訪れる人々を魅了します。特にオホーツク海沿岸では、網走をはじめとする地域で流氷クルーズや流氷ウォークなど、他では体験できないアクティビティを楽しむことができます。
また、3月の北海道は観光の狭間の時期にあたるため、ピークシーズンに比べて比較的観光客が少なく、静かに自然を満喫できるのも魅力のひとつです。冬の厳しさが和らぎ始めるこの時期は、寒さが苦手な人でも比較的快適に旅行を楽しめるタイミングといえるでしょう。
さらに、寒さで冷えた体を温めてくれる温泉や、旬の海鮮をふんだんに使ったグルメも3月の北海道旅行の大きな楽しみです。特に網走エリアでは、新鮮なカニやホタテ、サケなどが味わえるほか、地元ならではの流氷ビールといったユニークな飲み物も楽しめます。
本記事では、そんな3月の北海道ならではの魅力を存分に味わえる旅のプランを紹介していきます。流氷クルーズや流氷ウォークなどの体験型アクティビティから、温泉やグルメ情報まで、3月だからこそ楽しめる北海道の極上旅のポイントを詳しく解説します。
網走流氷クルーズ体験!オホーツク海の神秘を間近で感じる
3月の北海道旅行で絶対に外せないアクティビティのひとつが「流氷クルーズ」です。オホーツク海沿岸では、毎年1月下旬から3月上旬にかけて、シベリアから南下してくる流氷を見ることができます。特に網走では、流氷観光船「おーろら」に乗って、海に浮かぶ無数の流氷を間近で楽しむことができるのが魅力です。
この流氷クルーズでは、ただ流氷を眺めるだけでなく、船が氷を割りながら進む迫力ある光景を体験できます。氷の上にはオオワシやオジロワシといった希少な野鳥が羽を休めていることもあり、自然のダイナミックさを存分に味わうことができます。また、タイミングが良ければ、アザラシが流氷の上で寝そべっている姿に出会えることもあり、まるでドキュメンタリー映像の中に入り込んだかのような気分を味わえます。
流氷クルーズの船内は暖房が効いており、寒さが苦手な人でも安心して楽しむことができますが、デッキに出る場合は防寒対策が必須です。特に風が強い日は体感温度がかなり低くなるため、厚手のダウンジャケットや防寒手袋、帽子などをしっかりと着用することをおすすめします。
流氷クルーズは1日に数便運航されており、時間帯によって景色の見え方も異なります。朝は澄んだ空気の中で幻想的な流氷を見ることができ、夕方は夕日が流氷をオレンジ色に染める美しい風景が広がります。どの時間帯でも感動的な体験ができるため、旅程に合わせて最適な時間のクルーズを予約するとよいでしょう。
網走流氷クルーズは人気のアクティビティのため、特に週末や祝日は混雑しやすく、事前予約が推奨されています。公式サイトや旅行代理店を利用して、早めに予約を済ませておくことで、スムーズに流氷観光を楽しむことができます。
流氷ウォークに挑戦!氷の上を歩く貴重な体験
流氷クルーズで海上から流氷を楽しんだ後は、実際にその氷の上を歩く「流氷ウォーク」に挑戦してみましょう。これは流氷の上を専用のドライスーツを着て歩くアクティビティで、オホーツク海ならではの貴重な体験のひとつです。網走や知床エリアでは流氷ウォークツアーが開催されており、インストラクターの指導のもと、安全に氷の上を歩いたり、流氷の隙間に浮かんだりすることができます。
流氷ウォークの最大の魅力は、普段は決して踏み入ることのできない流氷の世界を、直接体感できることです。目の前には一面に広がる氷の大地が広がり、その上を歩くと氷がきしむ音や、割れるような感覚が足元から伝わってきます。海水に浮かぶ感覚は不思議で、まるで別世界にいるような気分に浸ることができます。
また、流氷ウォークでは、海に浮かぶ体験も可能です。専用のドライスーツは防水性が高く、万が一水に落ちても浮く設計になっているため安心です。氷の間に浮かびながら空を見上げると、広大な大自然の中で自分が小さな存在であることを実感できるでしょう。さらに、運が良ければ近くにアザラシが顔を出すこともあり、流氷ならではの神秘的な光景を楽しむことができます。
流氷ウォークに参加する際には、しっかりとした防寒対策をしておくことが重要です。ドライスーツの下には厚手のインナーを着用し、特に足元や手先の冷えを防ぐための防寒グッズを準備しておくと快適に楽しめます。また、ツアーによっては流氷の状態によって開催の可否が決まるため、予約時には事前に確認しておくと安心です。
このアクティビティは流氷がある時期にしか体験できないため、まさに3月の北海道旅行のハイライトのひとつといえます。流氷の美しさと自然の力を全身で感じることができる貴重な機会なので、訪れる際にはぜひ挑戦してみてください。
知床半島の冬景色を満喫!大自然が生み出す絶景スポット巡り
網走から少し足を延ばすと、世界自然遺産に登録されている知床半島が広がっています。知床は一年を通じて美しい自然が楽しめるエリアですが、特に冬の景色は圧巻です。3月の知床は流氷が押し寄せ、雪に覆われた幻想的な光景が広がり、訪れる人々を魅了します。
まず訪れたいのは、「オシンコシンの滝」です。この滝は日本の滝百選にも選ばれており、冬には氷結することで神秘的な美しさを見せます。凍った滝の表面に流れるわずかな水が輝き、まるで氷の彫刻のような姿を見せてくれるため、写真撮影にも最適なスポットです。
次におすすめなのが、「知床五湖」です。夏場はハイキングコースとして人気の知床五湖ですが、冬季はスノーシューを履いて湖周辺を散策することができます。静寂に包まれた湖と雪化粧した森林が織りなす風景は、まるで別世界のような美しさです。ガイド付きのツアーに参加すれば、安全に楽しみながら知床の生態系について学ぶこともできます。
また、「フレペの滝」も冬ならではの魅力があります。「乙女の涙」とも呼ばれるこの滝は、通常は断崖から流れ落ちる細い水流ですが、冬になると凍りついて、まるで氷柱のような姿になります。展望台からの眺めは圧巻で、眼下にはオホーツク海と流氷が広がり、壮大な景色を堪能できます。
さらに、知床では野生動物との出会いも楽しみの一つです。エゾシカやキタキツネ、運が良ければ天然記念物のシマフクロウに出会えることもあります。特に雪原に佇むエゾシカの群れは冬の知床ならではの光景で、その美しさに目を奪われることでしょう。
知床の冬景色は、他のどの季節とも違った特別な魅力を持っています。3月は流氷の最後のシーズンであり、静かで厳かな自然の息吹を感じることができる貴重な時期です。訪れる際は防寒対策を万全にし、ツアーを利用することでより安全に楽しむことができます。
寒さの後は温泉で癒される!網走温泉のおすすめ宿と絶景露天風呂
3月の北海道旅行では、冷えた体を温める温泉も欠かせません。特に網走には、オホーツク海を一望できる温泉が点在しており、流氷を眺めながら湯に浸かるという贅沢な時間を過ごすことができます。日中の観光やアクティビティで冷えた体を、温泉でしっかりと癒しましょう。
まずおすすめなのが、「網走湖畔温泉」です。ここはその名の通り、網走湖のほとりに位置し、湖を望むロケーションが魅力です。特に「ホテル網走湖荘」では、広々とした露天風呂から湖の景色を楽しむことができ、夕暮れ時にはオレンジ色に染まる幻想的な風景を満喫できます。湯はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、保温効果が高く、冷えた体を芯から温めてくれるため、寒い季節には最適です。
また、オホーツク海を一望できる「北天の丘 あばしり湖鶴雅リゾート」も人気の宿です。ここでは、流氷の季節ならではの絶景を楽しみながら温泉に浸かることができるため、まさに北海道ならではの贅沢な体験が可能です。館内には和モダンな雰囲気のラウンジもあり、落ち着いた空間でゆったりと過ごすことができます。
網走の温泉は宿泊だけでなく、日帰り入浴が可能な施設も多いため、旅行の合間に気軽に立ち寄ることもできます。例えば、「網走観光ホテル」では、宿泊客以外でも利用できる温泉があり、露天風呂からはオホーツクの自然を一望できます。寒さに震えた後に温泉へ入ると、体の芯から温まり、心までほぐれるような感覚を味わうことができます。
さらに、温泉旅館では地元の食材を活かした料理も楽しみのひとつです。新鮮な海鮮を使った豪華な食事や、北海道ならではのジビエ料理を提供する宿も多く、温泉と合わせて贅沢な食事も堪能できます。特に流氷のシーズンには、旬のカニやホタテが美味しく、温泉とともに北海道の冬の味覚を楽しむことができます。
網走の温泉は、流氷観光や冬のアクティビティとセットで楽しむことで、その魅力を最大限に味わうことができます。3月の北海道旅行では、ぜひ温泉も組み込んで、心も体も温まる極上のひとときを過ごしてみてください。
3月の北海道グルメ!海鮮丼から流氷ビールまで楽しむご当地グルメ
北海道旅行で外せない楽しみのひとつがグルメです。特に3月の北海道は、流氷の影響で海水温が下がり、魚介類が身を引き締めて一層美味しくなる季節。網走エリアでは、新鮮な海の幸や北海道ならではのご当地グルメを存分に楽しむことができます。
まずおすすめしたいのが、「海鮮丼」です。網走には地元の漁師や市場から直接仕入れた新鮮な魚介をふんだんに使った海鮮丼を提供する店が数多くあります。特に「道の駅 流氷街道網走」では、オホーツク海の海の幸を贅沢に盛り付けた丼が人気です。カニ、ホタテ、イクラ、ウニなどがたっぷりのった丼を頬張ると、口の中に広がる濃厚な旨味に思わず感動することでしょう。
また、北海道ならではの「ホッケのちゃんちゃん焼き」もこの時期のおすすめグルメです。ホッケは脂がのった魚で、味噌ダレと野菜と一緒に焼くことで甘みとコクが引き立ちます。網走の居酒屋や郷土料理店では、こうした北海道ならではの家庭的な味を楽しめるお店が多いので、ぜひ訪れてみてください。
さらに、「網走監獄カレー」もユニークなご当地グルメとして話題になっています。これは、かつての網走刑務所で出されていたメニューを再現したカレーで、スパイスが効いた独特の味わいが特徴です。網走監獄博物館のカフェなどで提供されているため、観光のついでに味わってみるのも良いでしょう。
そして、流氷シーズンならではの一風変わったドリンクとして「流氷ビール」があります。これは、ブルーの色をした地ビールで、オホーツクの流氷をイメージして作られたものです。さっぱりとした飲み口で、魚介料理との相性も抜群。流氷ビールは市内のレストランや土産店で購入できるので、お土産としてもおすすめです。
網走のグルメは、寒い冬の中で体を温めてくれる料理や、北海道ならではの豪華な海鮮を楽しめるのが魅力です。3月に訪れる際には、ぜひ地元ならではの味覚を堪能してみてください。
冬の北海道旅行を快適に!服装・持ち物・アクセスのポイント
3月の北海道は冬の終わりに差し掛かっていますが、特にオホーツク海沿岸の地域ではまだまだ厳しい寒さが日中の気温は0℃前後、朝晩には氷点下10℃以下になることも珍しくありません。そのため、快適に旅を楽しむためには、適切な服装や持ち物を準備することが重要です。
服装のポイント
北海道の3月は、本州の真冬と同じくらいの寒さがあるため、防寒対策は必須です。基本的には以下のような服装を用意しておくと安心です。
アウター:防風・防水性のある厚手のダウンジャケットやスキーウェアが理想的。風を通さないものを選ぶと、体温をしっかり守ることができます。
インナー:ヒートテックやフリースなどの保温性の高いインナーを着込み、重ね着することで温度調節がしやすくなります。
パンツ:裏起毛のパンツやスキー用の防寒ズボンがおすすめ。特に流氷ウォークなどのアクティビティに参加する場合は、防水性のあるものを選ぶと良いでしょう。
手袋・帽子・マフラー:手先や耳などの末端は特に冷えやすいため、厚手の手袋やニット帽、ネックウォーマーなどを準備しましょう。
靴:滑りにくい防寒ブーツがベスト。雪道や氷上でも歩きやすいよう、靴底に滑り止めが付いたものを選ぶと安心です。
持ち物のポイント
カイロ:使い捨てカイロをポケットや靴の中に入れると、寒さを和らげることができます。
サングラス:雪が多い場所では、日差しが反射してまぶしく感じることがあるため、サングラスがあると快適です。
リップクリーム・ハンドクリーム:乾燥が激しいため、保湿対策はしっかりと行いましょう。
モバイルバッテリー:寒冷地ではスマホのバッテリー消耗が早くなるため、予備のバッテリーを持っておくと安心です。
アクセスのポイント
網走へのアクセス方法は、飛行機と鉄道、レンタカーの3つの選択肢があります。
飛行機:東京(羽田)から女満別空港までの直行便があり、所要時間は約1時間40分。空港から網走市内へはバスで約30分ほどで到着します。
鉄道:札幌からJR特急「オホーツク」または「大雪」に乗車し、網走まで約5時間。雪景色を楽しみながらのんびりとした移動ができます。
レンタカー:冬の北海道は雪道が多く、運転には注意が必要ですが、流氷観光や知床方面へ行く場合は車があると便利です。スタッドレスタイヤ装備の車をレンタルするのが必須となります。
これらのポイントを押さえておけば、3月の北海道旅行をより快適に楽しむことができます。防寒対策をしっかりと行い、美しい流氷や冬の絶景を満喫しましょう。
まとめ
3月の北海道、特に網走エリアは、流氷が見られる最後のチャンスの時期であり、他では体験できない冬のアクティビティを楽しめる絶好のシーズンです。流氷クルーズでは、オホーツク海を埋め尽くす氷の神秘的な光景を間近で見ることができ、流氷ウォークでは、その氷の上を実際に歩き、さらには浮かぶという貴重な体験ができます。
また、知床半島まで足を延ばせば、雪と氷に包まれた幻想的な景色を堪能できるスポットが多数あり、冬ならではの自然の美しさを満喫できます。オシンコシンの滝やフレペの滝などの氷結した絶景、スノーシューを履いて巡る知床五湖など、冬ならではの楽しみが豊富です。
さらに、冷えた体を癒す温泉も、3月の北海道旅行には欠かせません。網走湖畔温泉やオホーツク海を望む温泉宿で、旅の疲れをゆったりと癒すことができます。そして、北海道ならではのグルメも見逃せません。新鮮な海鮮丼やホッケのちゃんちゃん焼き、さらにはユニークな流氷ビールまで、オホーツクの味覚を存分に楽しむことができます。
冬の北海道旅行を快適に過ごすためには、防寒対策が重要です。特に流氷観光を楽しむ際は、風を防ぐダウンジャケットや滑りにくい靴、手袋・帽子などをしっかりと準備することが必要です。アクセス面では、女満別空港を利用するのが最も便利ですが、JRやレンタカーを活用することで自由度の高い旅行が可能になります。
3月の北海道は、冬の絶景と特別な体験が詰まった魅力的な旅行先です。この時期にしか味わえない流氷観光や冬のアクティビティ、そして北海道ならではの温泉やグルメを楽しみながら、忘れられない旅を満喫してください。